4/20/2017

Farm-to-Table(ファーム ツゥ テーブル)を越えるコンセプト

先日、チケット制レストラン予約(こちら)についてふれました。レストランの料理やワインの支払いを前もってすることは、正直あまり心地良いものではありません。でも、ぜひ行ってみたいと思っていたレストランのシステムがチケット制でしたので、思い切って予約しました。

先週末、その支払い済のレストランに行ってみての感想ですが、これだったら前払いでも許せる、というものでした。

このレストランはソノマのヒールスバーグにあるSingle Thread Farm-Restaurant-Inn(シングル スレッド ファームーレストランーイン)というところです。このレストランのディナーレビューの(記事はこちら)です。

ところどころに和のアクセントが見られるカリフォルニア・キュージーヌで、アメリカ料理やサービスのイメージを払拭するようなレストランです。ぜひご覧ください。


このSingle Thread(シングル スレッド)はレストランだけでなく、ファームとインも所有しています。そして、そのコンセプトは非常に興味深いものでした。

サンフランシスコ・ベイエリアにいると、多くのレストランがFarm to Table(ファーム ツゥ テーブル)というコンセプトを採用しています。レストランだけでなく、学校のカフェテリアなどでも推進されている概念です。たぶん、日本でも浸透しているのではないでしょうか。

このコンセプトは文字通り、ファーム(農場)からテーブル(レストランや学校のカフェテリアのテーブル)へ直接食料が供給されることを意味しています。

ローカルの農場(実際は農場だけでなく全ての食料生産者)から直接レストランへ食材が移動するので、食の安全性が高いです。しかも、新鮮な食材ですので、味も良いのです。

都会ではファームが近くに存在することはあまりないので、比較的近場の生産者から直接買い付ける場合がほとんどです。まれに自社ファームをもっていたりすることもあると思います。

ナパやソノマのワインカントリー辺りではローカル生産者からの買い付けに加えて、レストラン自体が敷地内で野菜やハーブを育てているのもよく見かけます。

もちろん全部の野菜供給は無理でしょうが、ああ、ここで生産された野菜がレストランの料理に使われているのだな、と思うと、なんとなく安心できます。

そういったレストランの野菜のほとんどはオーガニック栽培ですので、味も格別です。野菜本来の美味しさが味わえます。化学肥料を使用しての大量生産野菜とは違います。

シングル スレッドもそのコンセプトを採用しているレストランで、しかも、ファーム自体を所有しています。そのファームの規模はかなり大きいようで、野菜やフルーツだけでなく、はちみつ、卵、オリーブオイル、花など、を自ら生産しているのです。

それらの食材を使っての料理、特に野菜がすごく美味しいと思いました。もちろん、野菜や卵に限らず、魚や肉などの食材も厳選されているようで、いずれも逸品でした。

と、ここまでは多くのレストランが採用しているFarm-to Table(ファーム ツゥ テーブル)なのですが、シングル スレッドの場合はこの後にもうひとつついてくるものがあります。

それはTable to Inn(テーブル ツゥ イン)すなわちRestaurant-to-Inn(レストラン ツゥ イン)です。インとは比較的小規模の宿泊施設のことです。建物1階のレストランで食事の後は、2階の客室へすぐ移動して休むことができるのです。

アメリカで人気のB&B*(ベッド&ブレックファスト)では、朝食だけでなくディナーのサービスをするところもあります。ソノマのファームハウスイン レストランマドローナ マナー レストランなどはその類です。*名称にインを使っているところも多いです。

レストランと客室を兼ね備えた施設は多いですが、それに加えてファームも所有しているところになりますと数はかなり少ないと思われます。

シングルスレッドはFarm-Restaurant-Innの3つがひとつの糸(シングル スレッド)として繋がっているというユニークなコンセプトなのです。ナパやソノマにはシングル スレッドに近い形態の施設がいくつか存在しています。

日本にも料理飲料を提供するホテルや温泉旅館などが、農場を所有して、そこから食料供給しているところもあるのかもしれませんね。

3つを傘下に収めて管理するのは大変そうですが、客としては、いいよね、このコンセプトと思いました。


0 件のコメント:

コメントを投稿